
「話し方には気をつけているのに、なぜか相手に伝わらない」「プレゼンや日常会話で、自分の言葉がスッと届かない」。そんな悩みを持っている方にこそ、読むべきなのが本書です。
タイトルでは、声に注目していますが、読んでいるとそれだけではありません。
そもそも会話が苦手だったり、人と話すのが好きではないという方は、「どのように話せばいいのか」考えてしまいます。
この本のユニークな点は、「話し方のテクニック」ではなく、「声そのもの」にフォーカスしているところ。私たちが思っている以上に、“声の質” は印象や説得力、伝わり方に影響を与えています。
どんなに内容が良くても、声が聞き取りづらかったり、不自然だったりすると、相手には届きません。
本書では、「伝わる声とは何か?」「どうすればその声に近づけるのか?」といった疑問に、具体的なトレーニング法や考え方を交えながら、実践的に答えてくれます。声にコンプレックスがある人も、もっと伝わる話し方を身につけたい人も、読むと「声の扱い方」の意識が変わっていきます。
Contents
1.本書の概要

- あなたの話が「伝わらない」のは声のせい
- 著者: 墨屋 那津子
- 発売日: 2025/1/21
- 出版社: 飛鳥新社
- 価格: 1,650円
本書のポイント3つ
ポイント➀:「声を作らなくていい」
私たちは人前で話すとき、無意識に“よく見せよう・伝えよう”と背伸びしがちですが、実は地声こそが響く声で、伝わる声です。無理に張り上げたり、通そうとするほど、かえって不自然な声になってしまう。
ポイント➁:「はっきり・くっきり」話さない
ちょっと驚くかもしれませんが、「はっきり・くっきり」話すことが必ずしも伝わるにつながらない。大切なのは、話の文脈を途切れさせず、自然な流れで話すこと。聞き手は言葉の意味だけでなく、声のニュアンスからも多くを受け取っているので、結果的に伝えたいことをわかってもらえる。
ポイント➂:「言葉の後半ほど声を落ち着けていく」
これは文脈の後半にかけて声のトーンを下げていくこと。「言葉の後半ほど声を落ち着ける」ことで、相手に安心感と信頼を与えられます。語尾を丸く収めることで、強調しなくても伝わる力が増していく。
本書のテーマと目的
本書のテーマは、「話し方」だけではなく「声の質」が人に与える印象や伝達力を上げるにはどうしたらいいか?の視点が豊富です。多くの人が「話し方」や「内容」にばかり意識を向けがちですが、実は「どんな声で伝えるか」がコミュニケーションの円滑さを決めています。
著者は、NHKアナウンサー・ナレーターとしての経験を持ち、その現場で培ってきた実践的な内容が多めです。
本書の目的は、声にコンプレックスを抱える人や、自分の話がうまく伝わらないと感じている人に対して、「声はトレーニングで変えられる」「話がすっと入ってくる人はどんな人か」など、自身の声に納得言っていない人向けです。
単に「滑舌をよくする」「大きな声を出す」といった改善ではなく、身体に備わった本来の声を引き出すことこそが、伝わるコミュニケーションにつながるというメッセージも感じます。
「声は才能ではなく、技術で磨けるものである」と教えてくれる一冊。
プレゼンや営業はもちろんですが、YouTubeやUdemy、さらには日常会話まで、あらゆる場面で「伝える力」を高めたい人に向けられた、実践型のボイスメソッドです。
2.「話し方」より「声の質」が大事な理由とは?

多くの人が「伝え方=話し方」だと思っていますが、声の質が印象を決める要因です。
緊張で上ずった声や力んだ声では、どんなに内容が良くても伝わらない。なので「リラックスした状態で出る響く声」を目指すこと。これは、本来の地声を活かしつつ、身体と心が整ったときに出る自然な声。
つまり、「通る声」ではなく「届く声」が求められる。
声の質を磨くことで、信頼や説得力が増し、言葉がグッと入りやすくなります。
自分の声が世界で1番良い声
「自分の声に自信が持てない」と感じている人は多いもの。録音した自分の声を聞いて、「なんだか気持ち悪い!」「通らない」「滑舌が悪い」とがっかりした経験、きっと誰にでもあるのではないでしょうか・・・。
でも、本書が伝えているのは、その真逆。「よくない声の人なんて、ひとりもいない」というメッセージ。
声というのは、そもそも呼吸から生まれるもの。無理に作るものでも、誰かと比べるものでもない。たとえ高い声でも、低い声でもリラックスして自然に出ている声であれば、それこそがその人にとって最高の声です。
自分の声が嫌いだと感じると、作り声をしてしまったり、不自然にトーンを上げたり下げたりしてしまいがち。でも、そうした「無理」は相手に伝わっていく。結果的に、「伝わらない声」になっていきます。
なので、「今ある声に価値を見出す」こと。コンプレックスを手放し、自分の声を信じてあげることが、伝える力になります。
伝わる声は心と身体がリラックス時の「響く声」
「伝わる声」とは、何も大きな声や、はっきりくっきりした一般的に話し方がうまいとされている、アナウンサーのような声だけを指すわけではありません。
むしろ、それとは真逆のもの。
本書ではその声を、「風鈴の音」に例えています。風鈴は、風に自然に揺らされて、涼やかで心地よい音を奏でます。無理やり鳴らしても、耳障りになるだけ。これと同じで、心と身体がリラックスしているときに自然に出てくる声こそが、相手の心に届く「響く声」になる。
伝わる声には、力みがありません。声の出し方によけいな緊張がないため、聞く側もストレスを感じず、話の内容に集中できます。
一方で、自信のない人ほど、こんなふうに考えがちです。
- 「ゆっくり、はきはき話さなきゃ」
- 「もっと大きな声でないと伝わらない」
- 「セリフを覚えないと話せない」
- 「つまらなそうな相手の顔が気になる…」
これらは「伝えよう」とする焦りから生まれています。しかし、伝わる声を出すには、まず自分自身が心地よくあることが大切です。リラックスした身体、深い呼吸、そして自然に出る声。この3つが揃ったとき、初めて「伝える力」になります。
伝えるために地声を格上げする
「伝わる声」は、大きな声や明るい声のことではありません。むしろ、力みがなく、自然に響く声のこと。そこには、安定した呼吸をしていくこと。呼吸が整っていれば、話し手の心と身体もリラックスし、聞き手に安心感や信頼感を与えることができます。
興味深いのは、この“伝わる声”のベースにあるのは、誰もが持っている「地声」だという点。つまり、自分の声質を否定する必要はなく、むしろ活かすことです。
しかし一方で、「地声ならなんでもいいのか?」というと、答えはNO。地声には格上げが必要。
たとえば、ぼそぼそとした声、こもった声、弱々しい声は、話し手にそのつもりがなくても「暗い」「やる気がない」「不機嫌そう」といったネガティブな印象を与えてしまいがち。これがいわゆる「ゆるい地声」の落とし穴です。
だからこそ、地声を鍛えて、伝わる声へと育てていくという視点。
これは無理に声を張り上げるのではなく、呼吸の質を高め、声に芯を通すことで、地声を一段階上のレベルに引き上げるということ。いわば、声に“品格”と“輪郭”を持たせるようなイメージです。
そのためには、「しっかりとした呼吸」を身につけること。息を吐く力と吸う力のバランスが取れていると、声がブレにくくなり、話していても疲れにくくなります。結果として、長時間話しても声が枯れにくくなり、自信を持って話すことができるようになる。
3.“くっきり・はっきり話さない”のが伝わるコツ

「しっかり発音しよう」「くっきり話そう」と意識すると、声は硬くなります。
実はこれが、伝わりにくさの原因になる。本書では、“きっちり話そうとする意識”が、かえって聞き取りにくくなっていくのはなぜか?を明らかにしています。重要なのは、言葉に「隙」や「ゆとり」を持たせること。少し力を抜いて、自然に言葉が流れるように話すことで、相手は構えることなく受け取りやすくなります。
伝える力は、完璧さではなく“自然さと余白”です。
“くっきり・はっきり話す”は逆効果?伝わる声との違い
「しっかり、はっきり話すことが大事」そう思っていませんか?私自身、そう信じてきました。ところが、これが逆効果だったのです。
本書で紹介されているのは、「くっきり・はっきり話すほど伝わらなくなる」という、真実。これは、矛盾しているように感じます。でも実際、やってみると納得します。伝えたい思いが強いと、つい一語一語を丁寧に話そうとしてしまい、結果として言葉に不自然な抑揚がついてしまう。聞き手からすると、機械的で固い印象を受けてしまう。
では、どうすればいいのか?
ポイントは、「意味のまとまり」をひと息で話すこと。
たとえば、「私は今日、新しいプロジェクトの打ち合わせに行きました」という文を、一語一語区切って話すと不自然になりますよね。でも、意味の塊ごとに区切って話せば、自然なリズムと流れが生まれます。
これはまさに、日常会話で無意識にやっていること。
人前で話すとなると、途端に意識が強くなり、過剰に明瞭に話そうとするあまり、逆に不自然になってしまう。これは、声や滑舌よりも、「意味の流れ」を意識することが必要になります。
伝わる話し方の3つのポイント
では、どうすれば自然に、伝わるように話せるのか?本書では「伝わる声」に近づくための、シンプルで効果的な3つのポイントが紹介されています。
- ① 言葉をつなげて、意味のまとまりで話す
- ② 抑揚をつけすぎず、まっすぐに話す
- ③ 話す前にしっかり息を吸い、一音目にアクセントを置く
一語一語を区切らず、「意味の単位」で話すことで、自然なテンポとリズムが生まれます。たとえば、「今日は雨ですね」ではなく、「今日は/雨ですね」と分けてしまうと、変に間が空いて不自然に聞こえます。話し手は「どこで息継ぎをするか」よりも、「どこで意味を区切るか」に意識するだけで、聞きやすくなります。
意外に思われるかもしれませんが、「盛り上げよう」「感情を込めよう」とするほど、相手には不自然に聞こえてしまう。日本語は、英語のような強いイントネーションではなく、フラットで安定したリズムの方が伝わりやすいです。
最初の一音が弱いと、その後の言葉全体も弱々しく聞こえます。だからこそ、話す直前の「吸う息」が大事。これにより、最初の言葉に芯ができ、聞き手の注意をしっかり引きつけられます。
この3つのポイントを意識するだけで、話し方が変わります。
意識してみるとわかりますが、緊張しても、落ち着いて話せる感覚が持てます。「うまく話そう」とするより、「自然に、まっすぐに伝えよう」とすること。これが、本書が教えてくれる“伝わる声”の本質です。
4.聞き手に届く!声のトレーニング法

良い声は、生まれつきではなく「ありのまま伝える技術」です。
ここからは、実践できる声のトレーニング法を紹介していきます。上述したように、「話し始めの一音目にアクセントをつける」「語尾はやわらかく落ち着かせる」「言葉を滑らかにつなげて話す」などで、声の印象は変わります。
特に「呼吸の使い方」は声の質に直結します。深く息を吸い、身体の内側からの声を意識することで、無理なく届く声が育っていきます。
たっぷり息を吸い1音目にアクセントを付ける
「声が暗い」「怒ってる?」と言われたことがある方は、呼吸を見直しましょう。
話し始める前に、しっかりと息を吸い込むだけで、声の印象は変わります。深く吸った息を「1音目」にしっかり乗せること。
出だしのひと言にアクセントを置くだけで、声がぐっと明るく、生き生きと響きます。
日本語は平坦なイントネーションになりがちなので、出だしの声に意識的にエネルギーを込めると、聞き手に伝わりやすくなります。逆に、出だしが弱いと全体の印象がぼんやりしてしまい、せっかくの話も伝わりにくくなってしまう。さらに意識したいのは、「言いたいことを一息で言い切る」こと。途中で息が切れると、内容が断片的に聞こえたり、説得力が弱まります。
呼吸を整え、1音目でアクセントをつけ、リズムよく話すこと。これだけで、“伝わる声”へと変わっていきます。
言葉の後半は自然に声が落ち着くようにする
声は出だし方も大切ですが、「終わり方」にも意味があります。1音目にアクセントを置いたあとは、まるですべり台を滑り降りるように、自然に声を落ち着かせていくのが理想的な話し方です。この声の収まりがあることで、相手に安心感を与え、聞き心地の良い印象を残せます。
アナウンサーの方が聞き取りやすいのは、これです。
特に、原稿がない場面では、文のまとまりが分かりにくくなることがあります。その際に気を付けたいのが、「意味の途中で声を上げないこと」。話の区切りでない場所で声を上げると、聞き手は文の流れを見失いやすく、内容が断片的に伝わってしまいます。
声の落としどころを意識することで、話全体にリズムが生まれ、まとまりも感じられます。文の最後を丁寧に、静かに収めることで、言葉はより届きやすくなります。
言葉を繋げるだけで伝わり方が変わる
「声の質」や「滑舌」だけではなく、言葉の繋ぎ方で、伝わり方は変わります。たとえば、「おいしい ケーキ」ではなく、「おいしいケーキ」と一息で繋げる。それだけで、言葉がまとまりとして聞こえ、相手の印象に残ります。
この「言葉をつなげる」テクニックは、特に修飾語と名詞の関係に発揮します。
「丁寧な 説明」よりも「丁寧な説明」と一体で届けることで、話し方に滑らかさと信頼感が加わります。話のリズムもよくなり、聞き手はスムーズに内容を受け取れるようになる。
最初は意識しないと難しく感じますが、繰り返すうちに自然とできるようになり、自分の素の声に自信が持てるようになります。「話すのが苦手」と感じている方こそ、この言葉のつなぎ方を意識してみること。それだけで、話し方に明らかな変化が現れます。
5.すぐに効果を実感!滑舌を良くする練習

滑舌が悪いと、話の内容よりも聞き取りにくさが目立ってしまいます。
本書では、すぐに取り入れられる実践的なトレーニングが紹介されています。たとえば「アクショントレーニング」では、話す意味とボディランゲージを組み合わせる。さらに「舌出しトレーニング」では、舌の柔軟性を高め、明瞭な発音につなげていく。どちらも短時間ででき、滑舌に変化を感じられるはずです。
滑舌アップ1:口の動きと揃えるアクショントレーニング
滑舌に悩む人の多くが見落としているのが、「体の動き」と「発音」の連動。言いにくい言葉があるときは、アクション、つまりボディランゲージを加えて話すことで、言葉が不思議とスムーズに出てくるようになります。
これは、脳が“動き”と“言葉”をセットで認識するため、発音に必要なタイミングが整うためです。
たとえば、難しい言葉を話すときに手を開いたり、軽く体をひねるようなジェスチャーを取り入れるだけで、滑舌のひっかかりが改善されることがあります。特にプレゼンやスピーチなど、緊張する場面ではこの方法が効果的。
言葉と動きが連動することで、表現がより自然に、説得力のある声に変わっていきます。
滑舌アップ2:1発音3回!効果的な舌出しトレーニング
舌の動きが滑舌に影響することは知られていますが、舌を出すだけで改善する方法です。
まずは、苦手な発音を選んで3回声に出します(例:「ああああああ」)。次に、舌を「べー」と思いきり前に出したまま、同じ発音を3回。この状態では発音しにくく感じるかもしれませんが、それがポイント。舌や口の奥の通り道が開きやすくなります。最後に舌を戻し、もう一度発音。この流れを繰り返すことで、舌の可動域と明瞭さが増します。
ポイントは、大きく口を開けるのではなく「口の奥を開ける」意識を持つこと。舌が声の邪魔をしない状態をつくることで、聞き手にとって伝わる発音に近づいていきます。
6.信頼される声・理想の声とは?

理想の声は、誰かの真似ではなく、自分のすっぴん声を磨いたもの。本書では、無理に作った声よりも、自然な声が相手に信頼感を与えると説きます。信頼される声は、テクニックの前に「自分の状態」を整えることから始まります。
誰かの真似をせず“すっぴん声”で勝負する
多くの人は、誰かと話すときに「良い印象を与えたい」「感じよく見せたい」という意識が働きます。その結果、声のトーンを無意識に変えたり、どこかで聞いた理想の声を真似しようとしたりします。しかし、それがむしろ逆効果になってしまう。
なぜなら、作られた声には無理や緊張がにじむため。
聞き手は敏感で、そういった「作られた空気感」を感じます。だからこそ、信頼されやすいのは、飾らずに話すすっぴん声。それは、自分の内側から自然と出てくる、ありのままの地声です。
リラックスした状態で話す人のほうが、結果的に印象が良くなります。実際、「この人は作っていないな」と感じられると、相手の心も開きやすくなるもの。好印象を狙うよりも、「悪い印象を与えない」ことを意識する方がはるかに自然で効果的。
つまり、自身の声を信じて、無駄な演出を削ぎ落とすことが、信頼される条件となります。
信頼される声の作り方
信頼される声を出すには、何よりもまず自分の声に立ち返ること。地声は、家族や親しい人と話すときに、何も意識せず出てくる自然体の声。その声こそが、最もニュートラルで無理のない「あなたらしい声」です。
多くの人の地声は、少し低めです。
でも、それを無理に高くしようとする必要はありません。むしろ、呼吸の質を変えるだけで、声の印象は変わります。暗く聞こえたり、元気がないように思われるのは、声の高さではなく、呼吸の量が足りていないから。
しっかりと息を吸い、それを乗せて声を出す。
これだけで、声にエネルギーが生まれ、自信を感じさせるトーンになります。つまり、「声に自信を持つ」とは、声質を変えるのではなく、呼吸の質を上げること。信頼される声は、技術ではなく“あり方”から始まります。
声が小さいのは“距離感”の問題?心と声の関係
「声が小さい」と悩んでいる人は多いですが、原因は単に音量の問題ではありません。
人は、相手との物理的・心理的距離によって、無意識に声の大きさや息の量を調整しています。たとえば、隣にいる人に話すときと、10メートル先にいる人に呼びかけるときでは、息の吸い方がまったく違うはずです。つまり、声が小さい人は、相手との距離感をうまく測れていない、あるいは「届かせよう」という意識が足りていないことが多い。
声を届けるには、「今、この人にどのくらいの声量が適切か」を感じ取る感性が必要です。これは技術というよりも、心の調整。
相手に対して心を開き、つながろうとする姿勢があってこそ、声も自然と届くようになります。声量を上げるのではなく、“心の距離”を縮める。それが、自然に伝わる声を作っていきます。
7.『あなたの話が「伝わらない」のは声のせい』を読んだ感想
📘『あなたの話が「伝わらない」のは声のせい』再読了。
伝わらない原因は“話し方”じゃなくて“voice quality”だった。力まず、リラックスした声の方が届く📡
「くっきり・はっきり話す」は逆効果、も興味深い。
note+WordPressで新たにまとめました💬✨#あなたの話が伝わらないのは声のせい pic.twitter.com/J6bUs2tioS
— Yuuki F. Davis (@yuukifdavis) June 8, 2025
私は普段、Udemy講師として講座を作ったり、自分の商品のマネタイズやYouTubeで情報発信を行っています。だからこそ最初に自分の声を聞いたときはびっくりしました。
もちろん、悪い意味です。
とても聞いていられるようなものじゃないのです。
それから「話し方」や「伝え方」には、こだわってきたつもりでした。「相手に伝わるように」と、くっきり・はっきりとした話し方を心がけ、抑揚やスピードにも気を配っていたのです。
ところが本書を読んで、その「正しさ」を見直しました。
「はっきり話すこと」が、必ずしも伝わることにつながらない。むしろ、それが聞き手にとって“圧”になっていたかもしれないという視点は、痛いところです。
印象的だったのは「声そのもの」へのアプローチです。
私は長らく、自分の声がどこか聞きづらく、通りにくいことにコンプレックスを持っていました。「もっと魅力的にしたい!」と思って、誰かの真似をしたり、トーンを上げたり、テンションを変えて話してみたりしたこともあります。しかし、それがどうしても“作っている感”になってしまい、しっくりこなかった。
本書で紹介されていたのは、“作る声”ではなく、“響く声”の出し方。
つまり、リラックスした状態で身体を使って響かせる声こそが、人に届く声だということ。そして、その声は誰もが持っているという事実です。
これまで私は、聞き手にわかりやすく伝えようと、話を区切りながら説明していました。ところが、実際に自分の録音を聞き返してみると、妙な“違和感”がある。その正体が「文脈をぶつ切りにしていたから」だと、本書を読むまで解決しなかった。
本書は、単なる話し方のテクニックではなく、「地声という使い方」を教えてくれるもの。
私のように、人前で話す機会が多い方はもちろん、日常的な会話やYouTubeをやっていて、「声に自信がない」「なぜか伝わらない」と悩んでいる人が手に取る一冊です。
8.まとめ:声を変えると、伝え方が変わる
「話し方」よりも「声の質」にフォーカスするという本書の主張は、多くの人にとって盲点でしょう。
声は単なる音ではなく、心の状態や身体の使い方とも密接に関係しているということ。そして、響きのある声・リラックスした声こそが、相手に伝わる声であるという事実です。
「くっきり・はっきり」話すことが必ずしも良いとは限らず、むしろ力みを抜いた自然な声の方が、聞き手にスッと入っていきます。滑舌や発声のトレーニングは、地声のポテンシャルを引き出す手段やツールであり、自信が持てない人ほど価値があります。
声は、生まれ持ったものではなく育てられるもの。
ほんの少し意識を変えるだけで、日常のコミュニケーションが豊かになります。「伝わらない」と感じたときこそ、自分の声に耳を傾けてみる。声を変えれば、伝え方も、相手との関係性すら変わっていきます。

『夫のトリセツ』の要約: 夫(男)脳の仕組みと夫婦関係のパターンを改善
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