苫米地 英人(とまべち ひでと)さんの著書「コンフォートゾーンの作り方」の要約とBook Reviewをしていきます。誰しも備わっているコンフォートゾーン(自分が居心地が良いと感じる環境や状況や気持ち)を味方に付けようというのが本書の特徴です。人はコンフォートゾーンにいる間はリラックスした自分のいつもの能力やパフォーマンスを発揮できますが、コンフォートゾーンの外(居心地の悪い場所に)居ると、極端に能力が落ちてしまいます。
端的にいえば、落ち着きがなくミスを連発します。
スポーツの試合で考えると分かり易いのですが、いわゆる地元やホームと呼ばれる場所で試合をする時は選手はリラックスした表情で自分が普段できているパフォーマンスを発揮できます。リラックスしている状態なので身体も動き自分の思うような動きができます。
ですが、これがアウェイ(海外)などで試合がある場合は、極端に動きが悪くなります。普段しないようなミスをしたり、緊張して筋肉がこわばっているので疲れるのが早くなります。
これはホームがコンフォートゾーンで海外がコンフォートゾーン外のためです。自分では通常の状態だと思っていても、アウェイの場合は通常の動きができなくなってしまいます。だからこそ、アウェイをコンフォートゾーンにできれば、どんな環境でもリラックスをしてパフォーマンスを出していけます。
本書のコンフォートゾーンの作り方では、自分の夢や目標であるゴール設定の方法やセルフトークとセルフイメージを変えて、思い通りになる自己変革技術が解説されています。
Contents
1.「コンフォートゾーンの作り方」の概要
コンフォートゾーンの作り方
苫米地 英人
認知(計算)科学者、CMU(Ph.D)、実業家
フォレスト出版
2010年8月発売
A5判・178頁
定価1,430円(本体1,300円)
2.本書の元となるTPEIプログラムとは?
本書のコンフォートゾーンの作り方はTPIE(タイス・プリンシプル・イン・エクセレンス)プログロムという能力開発プログラムが元になっています。能力開発というだけあって、いかに自分を変えていけるか?夢や目標に向かっていけるのか?企業や組織で使えるか?に焦点を当てたプログラムになっています。
著者である苫米地さんとルータイスが最新の脳科学と心理学を応用したプログラムをまとめたのが本書の特徴です。
そもそもフットボールのコーチだったルータイスがアマチュアやプロに指導したり、企業に導入しコーチングとして使っていました。ただしビジネスの現場で使っていると心理操作やテクニックばかりを多用し、本来の目的であった目標達成するための技術を難しくしてしまうこともありました。いかに有能なビジネスマンを育てて企業にとって純情な人材であっても、そればかりを追求していては競争の社会が生まれます。
そうならないために、ルーが苫米地さんにお願いをし、新たに一緒に作り上げたのがTPIEになります。
3.年収500万円と年収1億円のゲシュタルトの世界
コンフォートゾーンの前に、ゲシュタルトという概念は知っておかなければなりません。
ゲシュタルトは統合された人格のことで、「いま現在自分はこういう人間なんだ。こんなイメージだろう。」と思っている人格や世界観のことです。人は誰しも「自分はこんなイメージや現実はこうだ」という感覚を持っています。本書では分かり易く、年収500万円と年収1億円の世界観について書かれていますが、この両者の違いはどんなゲシュタルトを持っているかの違いです。
年収500万円の人は年収500万円の世界を現実的に感じていますし、年収1億円の人は年収1億円の世界を現実的に感じています。
あたり前かと思うかもしれませんが、ゲシュタルトで重要なのは「いかにリアルに感じているか」です。いま現在の年収には関係がなく、「自分はこういう世界観を持っている」というイメージを強くリアルに現実的に感じれば、おのずととそっちの世界に移行するというのがゲシュタルトの概念になります。
たとえ現在年収0円だったとしても(不現実)、年収1億円をリアルにイメージ(現実)ができれば、本当に年収1億円になってしまいます。(事業で上手くいっていた人が失敗して倒産しても、すぐにまた同じように事業を軌道に乗せられるのはこういった脳の仕組みがあるためです。)
おもしろいのは人は複数のゲシュタルトを持てることです。
年収500万円のゲシュタルトも持てるし、年収1億円のゲシュタルトも持てるのです。ただしここで選ばれるのは、「自分がどれを強くリアルに現実的だと思っているか」です。どれだけ年収を上げたいと思っていても、自分のイメージが年収の低いゲシュタルトだとそれが現実だと思ってしまい、年収を上げるのは困難になってしまうのです。
4.すべての人が持つコンフォートゾーン
ゲシュタルトがその人の統合した人格だったのと同様に、コンフォートゾーンはそれを心地良いと感じる空間です。年収500万円の人はその世界を心地良いと感じていますし、年収1億円の人はその世界を心地良いと感じています。もしそれが心地よくなくなるような場合、人は急いで元の自分に戻ろうとします。
これがコンフォートゾーンです。
人は誰しも心地良いと思う空間を持っています。毎日起きる時間や、食べるもの、仕事や言語、プライベートな趣味でさえなるべくコンフォートゾーン外へ出ないような仕組みを持っています。
コンフォートゾーンは自己抑制機能
コンフォートゾーンは自己抑制機能の役割も果たしていて、自分のイメージ通りの自分になろうとします。自分の自己評価より、高くても低くてもこれは働きます。コンフォートゾーン外に出てしまうと、不安や緊張といった身体的なものやなんとなく落ち着かなくてそわそわしたり、普段通りの自分ではなくなってしまいます。
通常の体温が36.5度だとしたら37度になった途端に戻ろうとするし、35度になったとしても戻ろうします。これこそが、自分が心地良いと感じている空間です。
何が良いとか悪いではなく、その人にとって心地が良いと思っているのがポイントで、それ以外の空間では能力を発揮できず、元に戻ろうとする働きがあるのでダイエットをして瘦せたけれどすぐにリバウンドしてしまう人は、元の体重がコンフォートな空間にあるためです。
コンフォートゾーン内に居る時に人は高いパフォーマンスを出す
あたり前ですが人が良いパフォーマンスを出そうと思ったらリラックスしている必要があります。緊張した状態だと筋肉が硬くなり血流が悪くなるので、普段通りのパフォーマンスができません。スポーツの試合などで「普段やっていることをそのまま出せば勝てる」と言われても、その状況が普段と変わっているために思うような結果を出せないことは多々あります。
場所がアウェイ(敵地)だとさらに難しくなります。
ホームだと強いと言われている強敵であったとしても、アウェイに引きずり込めば勝てるというのはこういったことが関係しています。
さらにコンフォートゾーンは頭にも影響をしているので、普段できているアウトプット(発言)ができなくなったり、インプット(誰かの話を聞いても理解できない)の質も下がるので教えられたことだったり、指示をされたことでもミスを連発したり思ってもみない行動を取ったりします。
アウェイをコンフォートゾーンにする
実際にコンフォートゾーン内に居るように結果を出したいと思っても、心地よくない空間に飛び込んでいかなければならない時はいくらでもあります。こういった際には頭の中で何度もシュミレーションをしたり、実際に足を運んでみたり、模擬的に行うことで少しづつそれが心地良い空間へと変わっていきます。受験勉強で受かりたいなら、勉強するのはもちろんですが合格した際の学校に行ってみて、自分がどのようなキャンパスライフを送っているのか想像してみます。
自己イメージがコンフォートゾーンを決める
では私たちの何がコンフォートゾーンを決めているのかですが、これは自己イメージが決めています。「自分とはこんな人間でこういったことを考え生きている。」というのを誰しも持っています。先ほどの年収でいえば、年収500万円の自己イメージを持っていれば毎日どのような行動をし、何を考えどのように生きていくのか決めています。
反対に年収1億円の人も同じです。
年収500万円の人が目の目に1億円のチャンスがあったとしても、自分のコンフォートゾーンは500万円なのでそのチャンスが見えなかったり、そもそも自分には無理だと決めつけて行動を起こそうとする気にもなりません。仮に一度うまくいったとしても心地良い空間に戻ろうとするので、無駄な物を買ってしまったり、散財をして元通りになろうとします。
5.セルフトークとセルフイメージの関係
何か夢や目標を持ったとしてもコンフォートゾーンを変えないと元に戻ってしまうというのは分かったと思います。ではコンフォートゾーンを変えるには何が必要なのかということです。どれだけ気合や根性といった気持ちで挑んだとしても、人が持つ性質に抗うことはできません。性質をうまく利用できれば味方になってくれるとも言えます。
セルフトークがセルフイメージを決める。セルフイメージがコンフォートゾーンを決める
自分が自分のことをどのように思っているかを変えるには、セルフトークを変えていく必要があります。セルフトークとは自分自身に発している言葉で人は日常的に行っています。日常的に行っているということは、繰り返し唱えているのでこれが自己イメージとして確立してきます。(セルフトークがセルフイメージとなっていきます。)
人は繰り返すとそれが嘘だろうが、それを現実と誤解してしまいます。
基本的にはポジティブなセルフトークよりもネガティブなセルフトークの方が記憶に残りやすいので、意識してポジティブなセルフコントールをする必要があります。「イヤな気持ちを消す技術」要約&レビュー:不安感を取り除く方法」も併せて読んでみてください。
日常的に自分のことを馬鹿と思っていると馬鹿というセルフイメージができあがってしまい、深く物事を考えられなくなったり、短絡的に物事を決めてしまいます。そして何より恐ろしいのはこのセルフイメージがコンフォートゾーンを決めてしまうという所です。もしセルフイメージが自己否定するようなものばかりだったら、その人のコンフォートゾーンも自己否定型になってしまい、他人に優しくされても素直に受け入れられなかったり、人の嫌なところばかりに目が行きがちになります。
セルフトークをコントロールする
悪いコンフォートゾーンを居心地良くしないためには、セルフトークをコントロールする必要があります。一般的に言われているポジティブ思考というよりは、自分が普段どんな言葉を使っているのか、どのような思考をしているのか第三者の目を持ってコントロールしていきます。ネガティブなことばかりを考えているようならば、それを改善すればいいし、周り環境にも配慮が必要です。(ネガティブな人には近寄らないなど。)
セルフイメージが崩れるのを防いだり、避ける。セルフイメージと合致するのは進んで取り組む
人は自分のセルフイメージを維持しようとします。自己啓発セミナーなどで、言葉では変わりたいと思っている人も実際の本音では変わりたいと思っている人は少数で、その場ではテンションが高まり自分は変わったんだと思っても、家に着いた途端に普段の自分に戻ってしまいます。人は自分のセルフイメージが崩れるのを嫌うためです。
反対に自分のセルフイメージと合致するものには進んで取り組んでいきます。ダイエットを決意した人のセルフイメージが太った自分だった場合に、運動などせずにテレビを見ながらお菓子を食べたり、間食をすることはその人にとってセルフイメージが合致しているためです。頭ではこれを食べると太ると分かっていたとしても、食べずにはいられない状態です。
セルフイメージを高めるには、今よりも遥かに高いゴールの設定、自分自身のマインドを高める
セルフイメージが味方にも敵にもなることが分かって、これを活用するためには今よりも遥かに高いゴール(夢や目標)を設定し自分自身を高めていくしかありません。現状で考えているゴールだと、現状を続けていれば達成できると脳が思っているので変わることはできません。また、遥かに高いゴールを設定すると自然とセルフトークが変わり、セルフイメージが変わり、コンフォートゾーンが変わっていきます。
セルフトークの4ステップ
セルフトークを変えるには4つの段階があります。
第一段階:無理だ。できない【あきらめ】
最初の段階のセルフトークはネガティブなセルフトークです。この場合の多くは過去に縛られた自分であって、「過去の自分はこうだったから今後もこうなるだろう。」といったものです。多くの人はこのセルフトークによって縛られています。
第二段階:するべきだ。であったらいい【目的論的】
次の段階では、希望が生まれます。
ですが希望で「~だったらいいな。」と思うだけで、根本的に行動を起こしたりどうして解決をしたらいいのか分かっていないため、結局前の自分に戻ってしまいます。
第三段階:もうこんなことはやめよう。こんな状態から抜け出そう【誓い】
第三段階では、現状の不満が大きくなってきて「さすがにこんなことは終わらせよう。」という気持ちになっている段階です。ここまでくると、新しい希望を探したり目標をクリアした自分のイメージを探し始めます。
第四段階:次はこうする。明日はこうありたい【新しいイメージについてのセルフトーク】
最後の段階になると、「明日が待ち遠しい」という気持ちになってきます。自分のセルフトークによって鼓舞できるので、ポジティブなセルフトークが自然と出てきて自分が望んでいる未来をリアリティを持って感じられるようになります。夢にリアリティを持てということは、現実的に叶えられることでもあるので、四六時中楽しい状態になります。
6.ハビット(無意識)とアティトュード(選択)
どれだけ夢や目標を持ってコンフォートゾーンを変えようと思っても、ハビット(無意識)とアティトュード(行動の性向)を変えないとゴールはあきらめることになります。ハビットというのは人が無意識にしてしまっている習慣や癖です。喫煙の習慣のある人で寝起きに何気なく毎日煙草を吸っているならば、その人は喫煙のハビットを持っています。
無意識にやっていることなので、意識しないと気付けません。
この人が「東京マラソンで1位になって健康的な身体になる」というゴールを持った場合には、喫煙の習慣は止める必要があります。寝起きに無意識に喫煙していた習慣をサプリメントを摂取したり、ミネラルウォーターを飲むといった習慣に変えなければならないためです。
さらにアティトュードも重要です。先ほどの喫煙習慣のある人が外食に行った場合に、あたり前のように喫煙席を選ぶことです。禁煙席もあるのに、何かしらの選択を迫られた場合に無意識に喫煙席を選んでしまいます。
このようにどれだけ素晴らしいゴールを決めたとしても、ハビットとアティトュードが邪魔をしてゴールが難しいものになってしまいます。そのため意識をして変えていかない限り過去の自分に戻ってしまうという特性があります。これを変えるためには無意識で自分が行ってしまっている習慣や、選択肢があった場合に「自分にとってゴールの関係性があるのはどっちか?」という質問をすることで、今までとは違った自分になっていきます。
7.ゴールの設定がすべて
コンフォートゾーンの作り方及びTPIEにおいて、最も重要なのはゴール設定です。これを決めないと何も始まらないと言ってもいいでしょう。ゴール設定と聞くと難しく感じるかもしれませんが、旅行に例えるなら目的地のことです。
目的地はどこなのか。
これを最初に決めなければなりません。これを決めずにセルフイメージやコンフォートイメージを考えたところで、そもそも目的地がないのですからどこに向かって出発すればいいのか、どんな手段で行けばいいのか分かりません。目的地さえ決まってしまえば、どのような手段で行くのが最適か、何を観光するのかなど決められます。
だからこそ最初にゴールを先に決める必要があります。
現状を壊すにはゴールのゲシュタルトを投げ込む
あなたが何かしらのゴールを持った場合には、必ずいままでの自分(現状)と戦う場面がきます。とうぜんですが、ゴールというのはいまの自分ではない、未来の新しい自分になるということなので、ゲシュタルト同士のぶつかり合いになるためです。
そして強いゲシュタルトが勝ちます。
普通に考えれば現状が一番リアリティが強いので現状のゲシュタルトが勝ちます。そのため、多くの人の夢が叶わないのはとうぜんとも言えます。どうすれば現状のゲシュタルトを壊して未来のゴールを引き付けるかというと、現状のゲシュタルトにゴール側のゲシュタルトを投げ込むしかありません。現状よりも自分が叶ったら最高に嬉しいゴールを決めてしまいます。
この場合本当に欲しいゴールならば現状に違和感や不満が出てくるので、「今のままでは嫌だ」という気持ちになります。なんとしてでもこの現状を抜け出して新しいゴールを手に入れるという感情です。こうなってしまえば自分の目的地が明確になり、日々やるべきことや習慣と無意識も変わっていきます。
既にゴールを達成している自分をイメージ、世界観を作る
多くの夢を叶える方法では、「ゴールをどのようにしたら達成できるのかイメージする」というのが一般的ですが、本書では「既にゴールを達成している自分とその世界観を作る」ことになっています。これはとうぜんのことで、ゲシュタルトのリアリティが強い方が勝つので「夢に向かっている自分」では弱くて、現状の維持になってしまいます。そうではなくて、「既にゴールを達成して何かを手にしている自分」にリアリティを持たなければなりません。
これは似ているようですが全く違います。
夢を追う自分にリアリティを持ってしまうと、現状を続けていればいつか叶うと無意識は判断をするので、昨日と同じ自分、今日と同じ明日を維持するように働きます。結果的に何も変わらず、ゴールも達成できないで終わります。
そうではなく、既にゴールを達成している自分にリアリティを持てば現状と差異があるので、脳は何かおかしいと判断をします。何かおかしいと思えば、それを解決するために行動するしかないので、コンフォートゾーンが動き結果的に夢が叶ってしまうということです。
現状の外側にゴールを作る
ゴールを決めるといっても、なんでもいいわけではありません。
必ず忘れてはならないことは、「現状の外側にゴールを決める」ということです。先ほどの例でいえば、喫煙していた人が「東京マラソンで1位になって健康的な身体になる」というのは現状の外側のゴールです。今まで喫煙習慣を持っており、何も運動のしていない人が1位になるのですから現状の中にはないゴールといえます。
自分に大きな変革や変える必要のないことは現状の中になります。年収500万円の人が年収1000万円になるのは想像できるので現状の中ですが、1億円になるのは現状の外です。もしゴールを年収1億円に決めたのなら会社員をしていては難しいし、副業や自分でビジネスを始める必要があります。自分が本当に手に入れたら嬉しくて、現状の外側にあるものをゴール設定にします。
ゴールの世界のセルフイメージを作る
ゴール側のリアリティを上げてゲシュタルトを選択するには、ゴール側のセルフイメージも作っておく必要があります。
- ファイナンス
- 家族構成
- 友人
- 仕事
- 服装
- 健康
- 持ち物
- 住む場所
- 趣味
など、ゴール側からの自分のセルフイメージをリアルにしていきます。細かければ細かいほどリアリティが上がって自分のモチベーションも上がり、現状のままでは嫌だという気持ちになるので、紙に書き出したり、すでに手に入れている写真を集めるなども効果があります。
ゴールに近づいてきたら新しいゴールを
ゴールに向かって歩き始めていれば少しづつそれがリアルになって叶っていきます。ただし、ゴールというのは近づいてきたら、さらに遠く大きなゴールを持つ必要があります。現状とゴールに大きな差異があるほど大きなエネルギーが湧き、ゴールが手中になってしまうとエネルギーが下がります。
やる気やモチベーションが下がる状態です。
そのためゴールが見えてきそうになったら、新たなゴールを決めさらに大きなエネルギーを生み出す必要があります。
8.「コンフォートゾーンの作り方」を読んだ感想レビュー
人が誰しも持っているコンフォートゾーンですが、上手く付き合えば最高の相棒になるし、下手をすると最大の敵になります。そもそも人は変わりたくない希望を持っているので、なるべく自分が変わらずにいようとするためです。ですがこれだと、いつまで経っても毎日同じ繰り返しになってしまい、夢や目標といったものに辿り着くことができません。変わらない毎日が幸せという人も居ますが、進歩もないのも事実です。
それに比べゴールを持っている人は幸せです。
なぜなら毎日がゴールを達成している自分(向かっている)なので、充実した日々になるためです。夢や目標を持っているけれど、または持っていたけれど、「失敗をしてしまった」「いつも中途半端に終わってしまう」という人は自分の性格や行動に原因があると思いがちですが、ゲシュタルトとコンフォートゾーンを変えないと元に戻ってしまうというのは、新しい発見かもしれません。
決意や覚悟といった曖昧なものを念じるより、「ゴールのゲシュタルトにリアリティを持つにはどうすればいいのか」と考えた方が説得力があるし、実際にどのようにすべきか行動も変えやすくなります。
私がゴールを達成しようとする時におすすめなのは、「ゴールと関係ないものはなるべく排除する」ということです。どれだけゴールに臨場感を持とうとしても現状に引っ張られ現状のゲシュタルトが勝ってしまっては、いつまで経ってもゴールに向かっていけません。そのため、ゴールに関係のないものや現状を縛ってしまうようなものは、なるべく自分の元から手放すか見えないようにするのが一番です。こうすれば、ゴール側のものに囲まれる状態なので、自然とゴールに近づいていきます。
9.まとめ
コンフォートゾーンという一般には馴染みのない言葉かもしれませんが、誰しも持っている特性でこれを知らずに夢や目標を持っても挫折してしまうのは、無理もないかもしれません。ですがどうせならば、大きなエネルギーを持って充実した毎日を過ごすためにも、
- ゴールを決める(現状の外)
- 世界観を作る
- ゴールのリアリティを高める
- 新たなセルフイメージを作る
- ハビットとアティトュードを意識する
- コンフォートゾーンが変わる
- ゴールのゲシュタルトが選ばれる
という流れを意識してゴールに向かっていきましょう。
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