Michael Masterson(マイケル・マスターソン)の著書「臆病者のための科学的起業法」のBook Reviewをしていきます。規模はどうあれ、一般的にビジネスを始めようと思ったり、起業をする際は「大きなリスクを背負ってしなければならない。」という考えがあると思います。また起業家自身の性格も「リスクを積極的に取れる人の方が向いている」と。
ですが本書の臆病者のための科学的起業法では、そういったリスクを極限まで減らし、むしろ自宅のガレージの一室で起業するようなイメージです。
初期投資をほぼ必要としないDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)に絞って、それ以外の選択肢は皆無というような、リスクを限定的に絞ったビジネス戦略です。もちろん、著者のMichael MastersonもDRMを使って企業を大きくした一人です。インターネットビジネスやDRMを使ったビジネスをしていきたいと考えている方で、初期費用を掛けずに始めたい方のための本です。
ただ臆病者のための科学的起業法では、従業員を雇ったりスタッフを入れたりと、一人で完結するというよりは、「最初はリスクを減らして始め、その後従業員を持って事業を大きくしていきたい方向け」と言えるでしょう。
Contents
1.臆病者のための科学的起業法の概要

- 臆病者のための科学的起業法
- 著者: Michael Masterson
- 出版社: ダイレクト出版
- 発売日:2013年7月
- 価格: (本体2,750円+税)
臆病者のための科学的起業法では主に、インターネットビジネス(ダイレクトレスポンスマーケティング)を使って、リスクを極力減らし、ビジネスを始めようという内容になっています。起業やビジネスを始めようと考えた時に「今の仕事は辞めるべきか」と悩むと思いますが、臆病者のための科学的起業法では「今の仕事を続けたまま収入を確保しつつ新たなビジネスを立ち上げよう。」というような、二足のわらじを推奨しています。
一般的に言われているような、「リスクを取ってこそビジネス」という考えとは逆の思考です。なぜ著者のMichael Mastersoがこれ程までに、DRMに拘っているのかというと、初期費用や始めるまでの支出が少なく抑えられるのがDRMの特徴だからです。初期費用が抑えられるという事はそれだけで大きなメリットで、リスクを減らせます。
これをDRMではなく、店舗型のビジネスを始めようと思ったら初期費用に1000万円以上掛かってしまったり、それに伴い設備費用や人件費など様々な支出が掛かってきます。こうなってしまうと、毎月の固定費が大きくなってしまうので、リスクは上がっていきます。
だからこそ、リスクを減らしたビジネスはDRMと言えます。
「起業=大きなリスクを取る必要がある」と考えている方にとっては、今の仕事を続けられながらできるので、精神的にもラクかもしれません。臆病者のための科学的起業法の流れとしては、最初に一人で小さく始めて、徐々に人数を増やしたりスタッフを雇って事業を大きくしていくというステップになります。
2.「起業家に向いている人」ほど危険
起業家に向いている人の特徴として、
- 前向きで熱心。
- チャレンジ精神が旺盛
- ストレスに強い。
- 指示を受けるより責任者型
- 成長志向
などが挙げられます。ですが、臆病者のための科学的起業法ではこういった性格や特徴は不要で、むしろ危険とあります。上記のようなタイプは勇気や思い切りはありますが、リスクを積極的に取り恐れない姿勢は短所であって、長所ではないと考えているためです。
たしかに前代未聞のアイディアを思いついての起業だったり、全財産を投げ打ってビジネスを始めると聞くと格好は良いような気がしますが、それと商売が上手くいくかというのは関係がなく、そういった行動を取ってしまうと、リスクが高まるので不安なままビジネスを始める事になります。
3.自分が心から興味を持つビジネスを選ぶ
ここまででインターネットビジネス及びDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)をやっていくというのは決まりましたが、どんな分野でも良いのかというと、そうではありません。重要なのは、「自分が心から興味を持つビジネスを選ぶ事」です。副業で始めるにせよ、起業でやるにせよ、そのビジネスに情熱や時間、リソースなど自分が持っているものを注ぎ込む必要があります。
自分自身がそれを良いと思っている必要があります。
自分が全身全霊を傾けられないようなビジネスをしていても、お客さんは振り向いてくれませんし求心力もありません。儲かりそうだからという理由だけで始めてしまっても、長く続かないし途中で投げ出してしまう可能性も高くなります。「ユープレナー起業術」では、自分の好きな事で起業する方法をまとめてあるので、参考にしてください。
売る商品に関しては新たなジャンルを開拓したり、誰も思い付いていないようなアイディアは不要で、やめた方が無難です。なぜならインターネットビジネス(DRM)において、新たなジャンルや商品というのは、そもそも人が欲していない可能性が高いためです。
つまり、市場が無い可能性が高いです。
臆病者のための科学的起業法は上手くいっているビジネスを真似したり参考にして、付加価値を新たに生み出します。もしあなたが既に何かしらの分野の知識を持っていたり、ノウハウを持っているならばそれらに参入するのが一番手っ取り早いと言えます。参入する分野が決まったら売る商品とそれを販売する戦略(マーケティング)がありますが、優先すべきはマーケティングでこれさえ整っていれば、顧客の欲しいものを販売するだけで売れる可能性は高まります。
4.スーパースターを揃える
臆病者のための科学的起業法は一人でビジネスを完結させるのではなく、従業員を雇ったりして事業の規模を大きくしていきます。その中でスーパースター(超一流)を揃えると、ビジネスを運営し育てていく力になってくれます。スーパースターの人材とは、あなたの決めた分野に詳しく、自分のやるばき仕事は何なのかを分かっており、知性と野望を持った熱心に働くという人物です。
まさにスーパースターです。
こういった人材を見つけられれば、事業は大きくし易いとイメージが湧きます。スーパースターを見つけるための一歩は「自分がどんな人材が欲しいのか正確に把握する事」です。SNSの運用が得意な人が欲しいのか、商品開発をやってくれる人が良いのか、熱意やビジョンがなど持っている人なのかはっきとさせます。
- 財務担当
- マーケティング
- コピーライティング
- セールス
- 運営管理
- IT
などの分野のスーパースターを揃えます。
ただし、スーパースターというだけあって簡単に見つかるわけではありません。極めて稀な存在と言えます。簡単に見つからないからこそ妥協をせず、見つかるまで人材探しを続ける必要があります。あなたがトップだとしたら直属のスーパースターを6人確保したいところです。また、従業員はあまり増やしたくなかったり、自分一人やビジネスパートナーとやっていきたい場合は、「週4時間だけ働く。」を参考にしてください。
5.DRM(ダイレクトマーケティング)
もしあなたがいくらでも広告費や宣伝に資金を使えるならば、多くの選択肢はあるでしょうが、なるべく資金をかけずにリスクを減らしたいのであれば、何度も言っているDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)の一本に絞る必要があります。
DEMのメリットは、
- 低予算で様々なテスト
- 結果の測定
- 成否の見極め
などが可能になります。少額であなたの商品やサービスを広告を打てたり、製品を顧客に喜んでもらえるかなどのチェックができます。大手の媒体を使うよりも安価でその結果を正確に測定でき、それが上手くいきそうなのか、無駄になってしまうのかの判断も可能です。それはDRMの特性上、顧客の反応をダイレクトに受ける事ができるためです。
一般的な広告よりも濃い情報と言えます。
より詳しいDRMやインターネットビジネスに関しては、臆病者のための科学的起業法よりも詳しい書籍があるので、そちらを参考にしてください。
6.臆病者のための科学的起業法を読んだ感想
インターネットビジネスを始めようと思っているものの、リスクを怖がって一歩を踏み出せない方は多いように思います。そういった人の話を聞いたりしてもほとんどが「リスクを積極的に取って資金も使う」という風潮があすますが、臆病者のための科学的起業法はそういった内容とは逆なので、最初の一歩を踏み出してみようという方にとっては、背中を後押ししてくれるような一冊です。
まず、小さく始めてみる。
起業や副業を始めようと思った時は、手探りでやってしまい成功や失敗を運に任せるような人も居ますが、臆病者のための科学的起業法ではそういった事はせずに上手くいっているビジネスを真似て、自分で付加価値を足すというビジネスを推奨しています。上手くいっているセールステンプレートを見つけて、それを模倣するイメージでしょう。
それを極力リスクを減らしてやっていく。
ただ何でもかんでもリスクを取らずに安全策ばかりを選んでいると、時間だけがやたらと掛かってしまったり自分の情熱が冷めてしまったりする場合もあるので、この辺りはバランスが必要に感じます。恐らくこれを読んでいるあなたはそれ程大きな規模にせずに、リスクを減らしてビジネスをしたいと思っているはずです。(一人もしくは5人以下の少数先鋭チームなど。その場合は従業員としてではなく、ビジネスパートナーという形でスーパースターを招集した方が、精神的にラクになるように思います。)
7.まとめ
今までビジネスを始めようと思ったら、「ポジティブ思考で何にでも果敢にチャレンジしていく、リスクを取っていく。」というのが一般的でしたが、臆病者のための科学的起業法ではそういった人でなくても、「小さなステップで始める」という方をメリットにしています。むしろ、リスクを恐れるからこそ大きな失敗をせずに何度も挑戦できるのだと。
セールスに関しても新たな分野を見つけたり、新規のアイディアではなく既存の分野でマーケットが充実している商品やサービスを選ぶというのも失敗のしづらい方法だというのは納得できるかと思います。

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